家具に関する用語 「ペイズリー模様」: 東洋の神秘が織りなす美
幾重にも重なる曲線と、植物を思わせる有機的なフォルム。見る者を魅了してやまないペイズリー模様は、実は古代オリエントに起源を持つと言われています。その歴史は長く、紀元前後の古代バビロニアやペルシャにまで遡ります。 命の樹や火焔、植物の種などを抽象的に表現したとされるこの模様は、シルクロードを渡り、インドへと伝わりました。 インドでは、ムガル帝国時代にこの模様は最盛期を迎えます。特に、カシミール地方で作られたショールは「カシミヤ・ショール」としてヨーロッパ貴族の間で大流行し、18世紀から19世紀にかけてヨーロッパで空前のブームを巻き起こしました。 当時のヨーロッパでは、インド産のカシミヤ・ショールは大変な高級品とされ、王侯貴族たちがこぞって身につけました。その人気は衰えることを知らず、ヨーロッパ各地でペイズリー模様の模倣が盛んに行われるようになります。そして、スコットランドのペイズリーという街が、この模様の織物生産で特に有名になったことから、「ペイズリー」という名前で呼ばれるようになったのです。
